こだわり
安全でおいしい飛騨牛を食卓へ
1981年に「安福号」という種雄牛を岐阜県肉用牛試験場が購入したことをきっかけに始まった飛騨牛ですが、岐阜県で繁殖する割合も増え、生産農家や肥育農家、流通業者などが一体となって取り組み、ブランドを守り、維持するための努力を重ねてきました。
今では6~7割が県内で種牛から繁殖させていて、最高品質の5等級の割合は全体の4割まで上がっています。
行政と業界全体で取り組んできた安全な飛騨牛は、飼育から流通まで非常に厳しい基準があります。
当社では、競りで購入した肉をすぐに冷蔵管理し、短時間の作業工程で加工し、常に新鮮な商品が店頭に並ぶように徹底しております。
この業界はどこの会社も社長が競りに来ることが多いです。
私も自分の目で納得して、大切なお客さんに売るのが基本です。肉は相場もあり、瞬時に判断が要求されます。
父親に任されて肉を見るようになって25年になりますが、もちろん今でも失敗はあります。
店頭に出す前に必ず食べるようにしていますが、すべてに完璧というのはまだありません。
店づくりは、お客さんが買いやすく、来やすくするためにはどうしたらいいのかを考えた結果であり、会社をどうしたいというよりもお客さんが喜んでくださることが大切だと考えています。
おかげで東農の近隣市町村からも多くのお客さんが来てくださるようになりました。
特に当社は、おいしい肉をお客さんに喜んで買っていただける価格で提供したいという思いから、最高品質の5等級ばかりを仕入れているので、それだけで経営が成り立つかという挑戦でもあります。
贈答品で送ったお客さんから再び、送ってほしいというリピーターも多くなっています。
毎日店頭に立って、肉を切りながら、お客さんの声に耳を傾けています。
専門店は、予算や食べ方、料理法など知り尽くし、自分が買ってきた肉をお客さんに食べてもらい、声を聞き、応えることができるのが強みです。
食べておいしいものは必ずお客さんに受けます。
真面目にそれを続けていけば、BSEやTPP等、何が起きても強いと思います。
ますますいい肉質を目指すため、肥育農家が切磋琢磨し、それを私たちが消費者に伝えることでさらにブランド力を高めていきたいと思います。
幸い、肥育農家は若い世代も多く、肉質はさらに向上し、ますます楽しみです。
東京などの大都会での消費を伸ばし、国内外のお客さんに本物の飛騨牛の素晴らしさを伝えていきたいと思いますが、まずそれには、県内のお客さんに認めてもらうことが大切だと思っています。